既製チタンアバットメントの問題点
インプラントの感染経路はほとんどが補綴物(かぶせ)との境目、通常はセメントが埋まっている部分です。その部分のセメントの取り残しや段差などが原因で歯石がつくことで細菌の繁殖の場を与えてしまいます。
既製アバットメントの断面はほとんど真円形であり、実際の歯肉の形状はむしろ同じものがないほど個性的です。その差によってほとんどの場合、隣在歯に対し大きな空隙を作ってしまうか、歯茎に埋もれてしまい接合面の清掃面で苦労させられます。(イラストの①、②)
ジルコニアカスタムアバットメントの利点
当院ではほとんどのインプラントにジルコニアカスタムアバットメントを標準装備させていただいております。そのためあらゆる形状で存在する患者様の歯肉形態へ限りなく近づけることができます。既製アバットメントで存在した空隙の問題や、セメントによる感染の問題のリスクはかなり減少するとお考えください。また、ジルコニアアバットメントを採用したことで細菌感染が少なくなることは学会の発表でも証明されており、より一層インプラントの健康状態を維持することへの手助けとなります。
また、当院のジルコニアアバットメントは現在世界的に主流になっているチタンベース法を採用していますので、強度も問題ありません。
※ただし、患者様の骨の状況および歯肉の形状によっては再現が難しいこともあります。