歯がすべて失われると歯を支える歯槽骨は役目を終えて、吸収されていきます。「機能的マトリクス理論」と呼ばれたものが、大学時代に試験勉強した事柄であり、骨があるからそこに組織があるのではなく、組織がそこにあるから骨が構築されるということです。レントゲン写真右側の下顎は抜けた穴がまだ残っていますがいずれそれも吸収してなくなります。また、上顎は幾つか理論はあるものの、どうしてそうなるのかは未だ解決に至っていない、上顎洞(副鼻腔)がどんどん年齢として大きくなり、歯を失うとやはり、薄っぺらい骨を残して上顎は鼻から枝分かれする副鼻腔が膨らんでいきます。ただし、本来の鼻の空洞である鼻腔は下側に向かって大きくならないのでインプラントを埋入する骨が残りやすくなっています。
下のレントゲン画像は下歯槽神経管をレントゲン上に仮に描いたものです。CTでみるともっとはっきり確認することができます。この神経は下唇や下顎付近の知覚を司る神経で傷つくと触った感覚がなくなります。女性なら口紅を塗るときに、男性なら髭を剃るときに違和感を感じることとなるでしょう。この神経は第二小臼歯(前から5番目の歯)のところでオトガイ孔から出て行きます。ですのでオトガイ孔の間はインプラントを埋入する骨が残りやすくなっています。
つまり、歯を一度失ってしまうと二度と元の健康的な骨量には戻りません。これらのことを考えるとAll On 4やDIEM2が非常に考えられたシステムであるとよくわかります。なんともすばらしいシステムです。
ですが、DIEM2の項目で触れたのですが、欠点もあります。そこで他の選択肢も必要だと至りました。では、COMスタイルプランについてご紹介していきます。
COMスタイルプラン
(セレックオールセラミック12本+MytisArrowインプラント8本+ジルコニアアバットメント8本+サイナスリフトorGBRorVRO数カ所込みで)