過去「ダウントップトリートメント」
以前はレントゲンのみで行っていたので、とにかく骨のあるところにインプラントを入れ、上のかぶせは二の次でした。そのため、きちんと噛めないこともあり、相当の経験が必要となり、トラブルも多く存在しました。
過去〜現在「トップダウントリートメント」
インプラントの噛み合わせの重要性が見直され、きちんとした噛み合わせが大事ということが証明されたのち、かぶせの歯の位置を決めた後にインプラントをいれるという順序にかわりました。しかしこの治療はCTが必ず必要となり、また経験が必要とされる骨造成も必要になることが多く、絵のようにハイリスクエリアに近接してしまうこともありますので、トラブルもやはり存在しています。
現在〜未来「CMGシステム」
ドイツシロナ社はより安全なインプラント治療のためCMG(Cerec Meets Galileos セレックミーツガリレオス)という最新技術を生み出しました。CTは確かに優れていますが、今現在こまいかい所まではきれいに映りません。そこで、セレックによる3Dカメラのデータを取り込むことで、口の中とCTデータを融合させることにしました。そうすることで、最終補綴まで計算し、かつ骨の状態も把握できる最良の治療法が生まれたのです。
Cerec Meets Galileosとは
3Dカメラを使うセレックシステムとCTを3D解析できるガリレオスのデータを融合して、すべてコンピューターの中でインプラント埋入、アバットメントセット、かぶせのセットまでシミュレーションできてしまう、超先進技術です。まるで未来にきたように錯覚するかもしれません。これにより最終的な形が予測できる上、危険な治療ではないか、加えて必要な治療があるかどうかもわかります。
Cerec Guide Systemとは
セレックとガリレオスを用いた本格的ガイドシステム
セレックガイドとは一般名称でいう、「サージカルガイド」のことであり、安全なインプラント治療のために、今までも世界レベルで使用を推奨されている重要なものであることは報道などでもご存知の方はいらっしゃるかと思います。ですが今までは海外にデータを送る必要もあり、その費用も高額のものでした。ですが、シロナ社はセレックガイドシステムという画期的なシステムをついに成功させました。「セレックガイド」は病院内で作成可能なため、安全がより身近にそして素早く制作することが可能になったのです。しかも従来よりも低価格で。
セレックガイドシステムが必ず必要なケース
ガイドを用いたインプラントの埋入が世界的スタンダードになりつつあります。そのため当院でも上顎前歯のような審美領域や下顎臼歯など解剖学的危険エリア。またその他既存骨などの少ない骨を利用したケースでは採用をほぼ義務付けさせて頂きます。これらについて詳しくはCTによる診断が必要ですのでCTによる撮影後、必要かどうかをお伝えします。
セレックガイドシステムを併用した場合の金額
セレックガイドシステムは毎回使い捨てパーツを使用するため、このシステムを採用する場合、
1本につき、1万円(税別)かかります。
セレックガイドシステムの限界
隣在歯など固定できる歯が必要なため、残存歯が少ないケースでは使えません。また、ノーベルアクティブを用いた即時荷重にも併用できません(即時荷重を行う場合adaptationテクニックという骨にインプラントを食い込ませる方法も用いているため、せっかくガイドを用いても、位置がずれてしまう可能性があります。)